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例年恒例の夏の渓泊りは、7月の第4土日か盆休みとオイラの勝手な都合で、ほぼ決まっていました。しかし、7月の第4土曜日といえば、地元で行なわれる安倍川花火大会。そして8月の盆休みには焼津の海上花火大会…と運悪く重なってしまっているのです。2年に一度くらいは家族の反対を振り払って渓泊りに行ってましたが、今年は家族サービスの年。泣く々自粛して夏のお泊り釣行は封印しました。
それでは治まらないのが釣りバカ。禁漁期迫る9月、オジサン2人にお付き合いしてもらい渓泊りを堪能してきました。(^^)v 大原さんはこの日の為に近くの山を歩いて、足慣らしまでして備えてくれました。
今年は久しぶりに素人だけで岩魚寿しを握ってみよう!ということで、大井川源流へと足を運ぶことにしました。年期の入った2人なので山のことなら心配ないでしょう。 |
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もう9月半ばなのにまだまだ暑い
夕立の雨に備えて特大タープを張る
ブルーシートだけど(^_^;)
ノリさん、ご満足いただけましたか?
ヤマトはいつ見ても美しい
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暗く長い山道を抜けて車止めに着くと、連休前ということもあって、数台の車が停まっています。でも、ここまできてしまったらもう後戻りはできない。竿抜けポイントか、先行者よりずっと源流まで行くしかないでしょう。
※追い抜く時は必ず先行者に断ってから
先行しましょう!
まぁここまで無事に来れたし、かるくビール、チューハイを飲んで祝杯をあげる。朝まで仮眠するのだが、下界はまだ猛暑というのにさすがは源流域、かなり寒く、ガタガタ震えて寝つけない。ようやく寝付けたと思えば辺りは薄明るくなってきていた…。さぁ!出発だ!というところだが、どうせ先行者もいることだし時間差攻撃で行こうと勝手に決めて2度寝する。しばらくしてテントの外でノリさんと誰か話している様子です。後からノリさんに聞いたところ、そのお方はネットでノリさんの顔を見たことがあるということでした。悪いことできませんね〜(^_^;) そのお方は車止め近くの本流を攻めるらしい。
仕度を済ませ、重いザックを背負い出発!10キロ近くある釣り場まで黙々と歩きます。天気はちとあやしげです。晴れ男のノリさんの顔が一気にドス暗く曇る。はぁ〜〜っ(-_-;) 楽しい話をもちかけても天気の話しかしてくれない…。しかし、しばらくして快晴に。やはりノリさんの晴れ男は伝説ではなく本物のようだ。
日が差してくると、今度は逆に暑くなってきた。たまらずに木陰で小休止。吹き抜ける風が実に心地良い。
3時間半ほど歩いただろうか。目的の沢に着くと小高い丘に数基のテントとブルーシートが張られていました。やっぱりここに…。焚き火の跡もあるので先日から来ているようです。
彼等よりも少し上にテン場を設置してゆっくり釣り上がることにします。
すると先行者2人が降りてきました。挨拶を交わし、話していると、彼等もオイラ達を見たことがあると言います…。え、またぁ(^_^;) ますます悪いことできないですね…。でも、とても感じの良い青年達でしたので心配ないでしょう(^^) よくよく聞くと、彼等の他になんと仲間がもう3人いるようで少ししたら下りてくるそうだ。5人も入ってたんだ…。この時オイラ達の頭の中に「ボ」の字が頭に浮かんだ。今夜の献立は酢飯カレーかな(~o~)。
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昼飯を済ませて、まぁ、少しくらいはおこぼれを拾えるだろうと開きなおって釣りを開始します。テン場のすぐ側から始めるが、なんと!すぐに毛鉤に反応がきた。掛かりはしなかったが、出るだけで感動である。
そして次のポイントで
「ボコン!パクン!ググーーっ!」
キターーッ!なんとテン場からすぐに釣れてしまった(^^♪ しかもヤマトっぽいし型も良い。久しぶりに見るヤマトに惚れ々していると、次に続いていたノリさん、大原さんにも反応があるようです。もしかしたら先行していた彼等は、今日は2日目だしここは釣り飛ばしたのかな?
これまでの不安は一気に吹き飛んで、爆釣とは言わないが飽きないくらいに釣れて、楽しい釣りが続いた。
釣り始めて2時間ほど経った頃、急に雲行きがあやしくなってきました。そのうちにポツポツと雨が…。
ヤバイ!ノリさ〜ん!雨だよ〜溶けちゃうよ〜! そう、晴れ男のノリさんは雨に濡れると溶けてしまうのだ!
ノリさん:おう!退却だ!
まだ時間は午後2時と早いですが、晩の酒の肴くらいは確保できたのでテン場に戻ることにしました。
テン場に戻る頃には雨は止んでしまっていた。時間は3時。なんて早いお帰りだこと…。
でも夕飯を作るのに時間がかかるだろうし、このくらいの時間と気持ちのゆとりが欲しかったのでちょうどイイ。いつも料理が終わる頃には真っ暗になってしまいますからね〜。
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ヤマトイワナ
な〜に、小さい小さい〜
今日は尺釣るつもりだから!
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ちょっと〜大原さ〜ん、身に血が付いてるよぉ〜
な〜に沢で洗い流せばばいいよ♪
うい?この沢の水ぅ〜?
それだけは勘弁してくだせえ〜m(__)m
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今回のテーマは“職人の手を借りずに素人で岩魚寿しを握る”である。昨年握り方は盗み見していたのでできそうです。そのほかにもカラ揚げ、塩焼きの岩魚づくしを予定している。なん贅沢な!って思われるかもしれませんが、ここまで頑張ってやってきたご褒美なのだ。
早速、岩魚の解体に取り掛かる。最初はオイラがやっていたが、これを見ていた大原さんが俺にもやらせてくれという。血抜きもせずにいきなり3枚おろしにする様を見ていた自称神経質?なノリさんの顔が強張る。
どうにか握り用、刺身用、カラ揚げ用に解体調理を済ました。頭と骨も骨酒やカラ揚げ用に、捨てるところはほとんどないのです。
肝心なシャリですが、前にやった時はプラスチックのボールでまぜて、ぐしゃぐしゃになって失敗したので今回は頑張って寿し桶を担いで持ってきました。そのかいあって、素人には申し分ない?シャリが完成しました!
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少年の心をもったノリおじさん
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素人、当然の出来栄え
美味そうでしょ〜(^^)v
大、小はご愛嬌です(^_^;)
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握り手はノリさんとオイラ。ノリさんは昔、すし屋のバイトをしたことがあるそうで手際がイイ。一方オイラはというと、シャリが手に張り付いたり、大きさが疎らになってしまう…。やっぱり思ったようにいかない。
←そして完成!身を切り分けたのはオイラだったのでこれまた形が疎らになってしまった(^_^;) オオシオさんに帰ってから聞いたら、もっと長く切るそうです。まぁ、素人にしては上出来かな。肝心なのは味である。
まずは組長大原さんに鑑定を。
大原さん: …美味い!
よし!毒味は済んだ!これで安心して存分に食えます。冗談抜きに美味い!身がプリップリだ!オイラの握ったのはシャリがボロボロと崩れ落ちてしまいましたが、ノリさんの握ってくれたのはしっかり口に納まりました(^^) 経験の違いですね。 |
カラ揚げ〜 エリンギ〜 イクラ漬け丼〜
まいう〜♪
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焚き火係の大原さん
とっておきの骨酒
イイ色出てます★
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ネタの魚が新鮮だから美味いのもありますが、やはり山奥でだからこそより美味しく感じるのでしょう。
いつもご飯が足りないってことで少し多めに炊いたら今度は逆に多過ぎました(^_^;) 3人、てこともありますが。残ったシャリはイクラとキュウリと岩魚の身をまぜて、チラシ寿しにしてみました。これも当然美味い。
次にカラ揚げ。これは渓泊りの時には絶対に組まれている料理である。山にいることを忘れてしまう料理であり、だんぜん美味い。
最後に塩焼きとそれを入れた骨酒!これは逆に山にいることを実感させてくれる定番メニューである。
最初からハイペースで飲み過ぎるとすぐに潰れてしまうオイラなので、今回は岩魚の握りを食いながらチビリチビリとやってましたが、この骨酒さえ飲めばいつテントにもぐりこんでもいいのだ。
頑張って飲んだ大原さんは一足先にテントに消えます。さぁ、あとはノリさんと2Lの酒を存分に飲み干そう!
しかし今日のノリさんはイマイチピッチがあがりません。疲れたのかグッと酒が効いてしまったらしい。
ノリさん:「うう〜っもう飲めない〜(+_+)」
な〜にを言ってるんだあにき〜と言いつつもオイラもそのうちにガク〜ンと効いてきたので、3人で早々仲良くテントに潜り込んだ。
な、なんと酒が余ったのだ!まぁ、足りないよりはいいんだけど(^_^;) 足りなかったなんて言うと、ヘチガラスは酒を担ぎ足りない!なんて寸又アニキに言われてしまいますからね〜(^^)
宴会開始が早かったのもあって今日は夜が長い。何度も喉が渇いて天然水仕立てポカリをガブガブ飲んだりしているうちに腹がゴロゴロと調子が悪くなってきてしまった(>_<) 我慢できずに起き上がると待っていたかのように大原さんとノリさんも起きてきた。みんな誰かが用をたしに行くのを待ってたようです。みんな結構心細かったりして(^_^;)
臭ってはみんなに迷惑がかかるので、風下の遠くまでヘッドライトの灯りだけで行って用をたしてきた。
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翌朝、早寝したこともあって快適に起きられました。夜中も雨は降らなかったようです。しかし先日の昼間とはうって変わってひんやりと冷たく、秋の訪れを感じます。
味噌汁、コーヒーを飲んで体を温めて寝ぼけた体を起こします。
よーし、今日は昨日釣った所まで飛ばしてその上から釣り上がろう!
いやでも今日には帰還しなくてはならないので、時間の計画をたてて釣り場に向かう。
30分ほど歩いただろうか。昨日引き返した地点に辿り着いた。なんてったって今日はオイラ達しかこの沢には来ていないはずだし、と思うとワクワクしてしまう♪ |
丁寧にじっくり探るノリさん
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デカカッコイイ〜!
めちゃくちゃアゴしゃくれてます(^_^;)
鮭みたい
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今日もまた、ヘチガラス得意のチョウチンテンカラで釣り進む。昨日人が入っていたとは思えないくらいに反応はいい。頑張ってここまで歩いてきたかいがあるってもんだ。
しばらくして大原さんが長らく格闘しています。いつもはボコンボコン、ゴボウ抜きする大原さんがこれだけ手こずってるんだから大物に違いない!
格闘の末上がってきたのはやっぱりデカイ!計測すると、31センチの雄。尺岩魚である。
大原さん:「やった〜初めて尺釣ったよ〜」
えっ?そうだったっけ?…そう、いつも大物ばっかり釣ってるイメージしかなかったのですが、実は初の尺越えなのでした。渓泊りでしか渓流釣りに来たことのない大原さんなのですから快挙であります。
今年58歳の大原さん、おめでとうございます!
オイラも20年後、ここまで来れることが出来たらこんな写真を撮ってもらいたい…。 |
やったね、大原さん!
★尺岩魚おめでとう!★
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ゲッツ!! |
順調に釣り進み、本日のタイムリミットを迎えた。元気イッパイのノリさんはまだまだ釣りたかった様子でしたが…。
昼飯を済ませてゆっくり下山。途中、少しパラパラと雨が降ってきた。そんな時に、大原さんは山野草を採集中。
ノリさん:「まったく!雨が降って来てるっていうのに大原さんは何をしてるんだー!溶けちゃうぢゃないか〜!(怒)」
こんなおじさん達との渓泊りも中々楽しいものでした(^^♪
来年09年こそは、ヘチガラスメンバー全員で渓泊りがしたい…と思うこの頃でした。 |
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