2006年3/26
メンバー: 【かっちゃん,スズキ君】
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3年ほど前の話になるだろうか。スズキ君の親戚で狩猟をする方の話だとある沢に尺アマゴばかりが棲む所があると聞き、行こう、行こうかと言っているうちに3年経ってしまった。今年こそはその噂が本当かどうか、調査釣行に行くことになった。
その沢は山梨県、下部温泉郷、富士川に注ぐ支流、K沢だという。私達は大井川、安倍川水系での釣りが主であり富士川水系は初めてでまったく無知なのだ。場所取りどころの話ではないのでカーナビを持っていない私達は地図を片手にゆっくりと出かけた。 |
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山梨方面の道に入り富士川に見えるころにはもう明るくなってきた。途中に見る支流は石も大きく水量もあり、いかにも尺アマゴが棲んでいそうである。それにしても遠い。道が単調なので余計だ。
身延山近くにさしかかるとここらの名物だろうか、枝垂れ桜が満開で見事である。白っぽい色から濃いピンク色、垂れ具合といい様々でソメイヨシノと比べるとなにか豪華で車を降りて暫しみとれてしまった。
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そうこうしてるうちに下部温泉の標識が見えてきていよいよK沢に近づいてきた。
「どんな沢かなぁ?」
「尺アマゴが棲む沢だからでかい沢でしょ!」
と期待しながら解読するのに大変な地図を頼りにK沢に向かう。本流のM沢が見えてきたがまだ民家も沢山あり沢には芦が生えている。上に行けども行けども泥底の沢なのだ・・・。
「本当にこの沢かぁ?」
「地図だとこの沢のはずだよ。」
確かに地図どうりに道が続いているので間違いないのだ。いよいよ目的のK沢にさしかかったが水の色は緑がかっており、石には茶色い苔が付いてまるで磯のようだ・・・。まさにK磯川なのだ。最初に描いていたイメージとはまるでかけ離れていた。 |
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でも渓相などは問題ではない、追い求めている尺アマゴが釣れればいいのだ。入渓しやすそうな適当な所で車を停めていよいよ未知なる沢に突入だ。
降りたってみれば意外に水量もポイントとなる淵もあり良い沢である。ドキドキしながらミミズを付けて仕掛けを流してみる。
2投目ほどしてスズキ君にアタリがあったが魚が小さくハリ掛かりしない。
「アマゴかなぁ、アブラハヤじゃないだか?」
とアマゴの存在すら疑ってしまった。その後私にもアタリがやっときたのでよく喰わせてやると掛かった!釣り上げてみるとチビだがアマゴだ!とりあえずアマゴがいることは確認できてよかった。 |
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富士川水系、初アマゴ |
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しばらく行くと沢壁が人工的に積まれた石垣になり人の手がかなり入っている様子だ。高巻きする道にも人の踏み後がしっかり付いている。
スズキ君の竿にもアタリが来た!じっくり喰わせて合わせをいれたが空中でばらしてしまった。あれだけ送ってもハリ掛かりしていなくかなりスレているみたいだ。しかし同じポイントをもう一度流してみるとすぐにアタリがきて、先ほどバラした魚と思われるサイズのやつが掛かった。今度はすぐに釣れた、よくわからない川だ。これで2人とも富士川水系のアマゴを釣り上げることができて満足だ。
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先に進むといかにも大アマゴの潜んでいそうな淵が現れるが釣れてくるのはチビアマゴばかり。しかしこの沢には色々なタイプのアマゴが生息しており、銀毛、体色が黄色く朱点が多いものからヤマメのように朱点のないものまでいてなかなか楽しめる。 |
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朱点の鮮やかなタイプ |
朱点のまったくないタイプ |
しばらく釣り上がってはみたものの水は少なくなり釣れる気配がなくなってきたので、竿をたたみこの沢のもう1ひとつある支流に行ってみたら、時すでに遅く先客に先を越されてしまった・・・。
沢床を覗くといたる場所に冷蔵庫や洗濯機などが不法投棄されている。やめてもらいたいものだ。特にビールの空き缶が多い!飲んべーがこっちは多いのだろうか・・・。 |
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時間はまだ9:30、遠い所にせっかく来たのだからと、もう一本隣りの沢をやって帰ることにした。地図では結構離れているように見えたが意外に近く、すぐ隣りだった。上流へと車を走らせると先ほどの沢とは一転し至るところに釣り人がいて人気の沢のようだ。やがてゲートがあり、沢が二又に分かれているところで車が停まっていなく先行者のいないと思われる右又をやってみる。 |
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平川ではあるがK沢のような茶色いコケもなく水も青く一転し綺麗な沢だ。隣同士なのにこうも違うものなのか、富士川水系は不思議な川である。
すぐにアマゴの反応は来て大井川寸又水系で釣れるような水色がかったきれいな魚体が姿を見せてくれた。
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この沢でも目標の尺アマゴの顔を見ることが出来なかったが富士川という新天地での楽しい釣りが出来た。
次は確かな情報を調べて、また来ようと思う。
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